綿を育てて 紡いでいます


by wataitoya
c0228804_16194203.jpg木ヘンの「棉」は実綿、まだ種を外していない状態。糸ヘンの「綿」は種を外した後の、繊維の状態のものという区別があるようです。

三河木綿で有名な三河地方では、「棉」はタネを除いた後まで、綿打ちという作業の後からは「綿」というとのこと(http://www.yumeoribito.jp/committee/qa.html)。

私自身、「棉」を使うときは前者の考え方に沿うよう気をつけてはいますが、特に拘りがあるわけではありません。故に、気をつけていても混在してしまうことがあります。気になる方はご指摘ください。







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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <コラム> | Comments(0)
c0228804_16401300.jpgはっきりと判りませんが、4~5百年以上前に日本で根付き、受け継がれたアジア綿を和綿(又は日本綿)、それ以外を広く洋綿と区別しているようです。便宜上、私もこの用語を使用しています。

植物学上はアオイ科ワタ属。衣類に利用されているのは四種で、旧大陸起源で二倍体のヘルバケウムとアルボレウム。新大陸起源で四倍体のヒルスツムとバルバデンセ。

和綿はアルボレウム、洋綿はヒルスツムと思われます。染色体数の違いから、和綿と洋綿の間では交雑は起きないと言われています。

私が育てているのは和綿の白・茶・シソ綿、洋綿の緑・茶・赤茶です。タネの大きさ、実の大きさなど全体的に和綿より洋綿のほうが大ぶりです。生育環境は原産地と似ているほうが育ちやすいですし、収穫できる繊維も、その環境に合うような特徴があると思います。詳細は今後それぞれのページに記していきます。


<HPより転載>







 

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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <コラム> | Comments(0)
通常栽培の農薬や肥料、マルチなど農業資材は、環境負荷などの見えにくいコストを考えたら決して安くはないと思います。資材の調達・製造工程でもいろいろ環境に影響を与えますし、製品運搬から、施し続けた後の土への影響まで考えたら、未来に向けて、本来どれだけのコストがかかっているのか、まったくわかりません。そんなに無駄なコストをかけてまで大量に綿を生産する必要があるのか、疑問です。

オーガニック認証されているものは別として、「オーガニック」という言葉の定義自体には曖昧な点があったりして、若干うさんくさいイメージが拭いきれません。多くの方は漠然と「オーガニック=無農薬」と思われているようですが、完全に無農薬とは限りません。オーガニック認証されているものも、規定内の肥料・農薬は使用可能だそうです。ビニールマルチも使用の制限はないようです。

それでも、通常の環境負荷の大き過ぎる大量生産の綿栽培に比べれば、まだマシなんだろうと思いたいし、オーガニックな方法が世界のスタンダードになればいいなぁとは思います。

ただ、収穫できた綿そのものに、なにか差があるのか、私にはわかりません。もし何か違いを感じるのであれば、それは紡績の仕方、加工の方法などによるのではないかと思います。私の栽培している綿も綿自体に何か特別なものがあるわけではありません。
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私の栽培している綿は、無農薬、無施肥、できるだけ耕さず、草も残して栽培しています。お金を使いたくない、無駄な労力をかけたくないと考えてのことです。また、畑にいる生き物にできるだけ影響を与えないように、できるだけ環境を変えないよう努めています。

雑草や虫や微生物を殺さずに済み、鳥の餌場にもなる畑です。収穫できる作物が、私の体によいか悪いかは判りませんが、私の心は罪悪感を感じることが少なくて済んでいます。

周りの畑の方々からの目がもう少し温かいと、もっとストレスなく過ごせるんですが(汗)、いろんな栽培方法への理解が広まるには、まだまだ時間が必要なようです。





 

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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <コラム> | Comments(0)
いわゆる「在来種」という言葉の定義は曖昧で、ヒトの都合で決められていると思います。たとえば在来種の定義が「その土地で数十年生存してきた」でよければ、外来種として敵視されているものが随分減りそうです。逆に数千年と言われれば、現在いわゆる和綿といわれているものも、元々は日本に無かった、外来種だといわれてしまうかも。

綿栽培が始められた頃は、まさに外来種だったのでしょうが、当時のヒトにとって有用な綿は、現在のいわゆる外来種のような扱いは受けなかったと思います(まあ、もともと勝手に繁茂する雑草タイプの植物ではないので、有用でなくても影響はさほど大きくはならなかったと思いますが)。


様々な人の様々な価値観で定義づけられた「在来種」という言葉に、私は特に価値を見出せません。元々どこから来た種で、どの土地で何年、どのように栽培されてきたかというような、具体的な情報の方がずっと重要なのです。

私の栽培している和綿は松江の親戚から譲られたものなので元々は伯州綿と思われますが、譲り受けた時と、数年関東で栽培した後で、繊維の質が変わったように感じます。今はもう関東綿とでもいったほうがいいかもしれません。
c0228804_19222625.jpg和綿には様々な栽培地ブランドのようなものがあるようです。元々日本にやってきた少量のタネが、大島・会津・弓ヶ浜などそれぞれの土地でそれぞれの特徴を持つに至ったのか、もしくはその地域ごとに別々のルートから輸入されてきたのか、本当のところは判りません。ですが、その特徴はその土地で栽培されてきたゆえのものではないでしょうか。その特性はいまも確かに引き継がれているのでしょうか。

​守りたい品種特性があるのなら、同じ土地で、昔と同じ環境で、昔ながらの栽培方法で育てる必要があるのではないかと思います。私は実際にいくつもの和綿を育てて比べたことは無いので、特性をそのまま引き継げるのか、ある程度変化していくのか、遺伝子レベルで変化するのか、正確なことはわかりません。でも、植物は植物自身にとって都合の良いように変化していくのは確かでしょうから、私はできるだけそれに任せたいと思っています。








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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <コラム> | Comments(0)
(私の栽培している綿についてのデータです。同品種でも栽培地・方法・年によって質の違いがあると思います)

島根県松江市の親戚から2007年に譲り受け、栽培を続けています。地理的にも、鳥取県境港で知られている伯州綿と思われますが、土質や栽培方法の違いのせいか、繊維の質は多少変化したように感じます。
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ひとつの綿の実は3室から4室に分かれていて、一室に一房、一房に6~9つのタネが含まれています。実の大きさ、繊維の量、質などは個体差がありますが、大きいもので一房約1.7~2.6g、内タネは約1.0~1.6g、繊維は約0.8~1.2g程度でした(2013収穫分)。繊維の長さは測るのが難しく正確ではないのですが、長いところで約15mm強~20mm。

縮れが強く、弾力のある繊維です。コシがあって繊維内の中空を保ちやすいので、ふんわり太目の糸を紡ぐのに向いているように思います。
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和綿茶は、糸紡ぎの先生である綿工房さんから譲りうけたタネ。たぶん真岡産。

房の数タネの数などは白と同じようです。身の大きさは若干、白より小さい気もしますし、繊維の量も若干少ない気もしますが、個体差かもしれません。和綿の茶は繊維が短いとよく言われているのですが、実際、ウチの綿もやはり少し短いようです。といっても長いところで約15mm弱。本当に、気持ち、白より短いという感じです。

紫外線、または酸化のためか、ぶらさがった実の外側の色が濃くなっているのを畑でよく見かけます。収穫時、薄い色に見えても、徐々に色は変化しているようです。

上の画像は2016年産の和綿の白・和綿の茶



c0228804_23272038.jpg和綿は白と茶、繊維の性質以外、違いがあるように見えません。葉も花も同じように見えます。混ぜて播いてしまうと私には区別がつきません(汗)。見分ける方法があったら教えてください。

葉はモミジの葉に似た形で、和綿は五裂。ただ、本葉2、3枚目までは切れ込みのない楕円形の葉、切れ込みのない葉が出てきます。幹、枝、葉脈は赤みがかっていて、収穫が終わった後にこの木や根で染めることも可能なようです。赤みのない品種もあるようで、シソ綿には時々緑の木ができます。


c0228804_23550274.jpg花はクリーム色で中央がえんじ色、花びらの先にほんのり赤みがさしているものもあります。花びらは5枚。ガクに見えるものは3枚、実は3室又は4室。どういう仕組みで室数が変わるのか、不思議です。

一日花なので、夕方にはピンク色に染まってしぼんでいきます。
c0228804_23330114.jpg花後の実は丸みのある三角錐、または四角錐。外皮は少しざらついているように見えます。実が下向き加減になるのが和綿の特徴、雨の多い地域でタネが出来るだけ濡れないよう守る為なのだといわれています。

タネを包む繊維が中空で空気を含み乾きやすいのも、繊維の油分が多いのも、その為と考えられています。油分たっぷりな繊維で、下向き加減な性質を持った種が生き残ってきたのでしょう。日本の湿度の高い気候に耐える性質は、そこに暮らす際の衣服に使用する繊維として最適なのかもしれません。

実が開いて房がぶらさがるようになったら、汚れないうちに房を収穫します。ほうっておくと、白より茶のほうが、地面に落ちやすいようです。

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左から
和綿白(細め)
和綿白
和綿白と和綿茶
和綿茶




 

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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <和綿> | Comments(0)
(以下は私の栽培している綿についてのデータです。同品種でも栽培地・方法・年によって質の違いがあると思います)

以前ふとんのマスダさんが配布していたタネを頂き、2009年から栽培を続けています。
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木が赤みを帯びているから紫蘇綿と呼ばれているらしいのですが、島根から来た和綿も赤みがかった木です(汗)。しかも、紫蘇綿は栽培当初から、赤みがかった木と、赤みの少ない、緑の木がありました。紫蘇綿はそういうものなのか、他の種が混ざってしまっていたのかは不明です。
c0228804_23120137.jpg双葉や花、出来る実に違いは見られません。茎はほぼ緑。赤い木も、松江の和綿や茶の和綿と比べると若干赤みが薄い気がします。

木も綿も、成長の仕方も、島根の和綿よりも丈夫でしっかりした印象です。草姿に違いはあまりないのですが、紫蘇綿のほうが、その年の気候にあまり左右されない感じ。

それから松江の和綿と比べ、開花や開絮が早く、全体的な生育速度が幾分速いような印象も受けますが、明確なデータはありません。でもなんとなく、寒い地方にはこちらの方が向いているような気がしています。c0228804_23130286.jpg

赤みの強い他の和綿たちより、葉緑素が多いと思われるので、その分早くなってもおかしくはないのかも…と思いましたが、数年の栽培中何度か赤木の方が実が早く開いているのを発見しました。

葉緑素の光合成する効率が違うのかも? 赤木と緑木ではっきり比較しようと試した年は、不作でうまくできず。結局きちんと比較するにはまだまだかかりそうです。

繊維は若干コシが強いような感じがしないでもない、程度(汗)。混ぜてしまうとまったく判別ができません。



 

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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <和綿> | Comments(0)
順不同・随時更新。

ワタの絵本(そだててあそぼうシリーズ)
木綿口伝 (ものと人間の文化史) 福井貞子
事典 絹と木綿の江戸時代 山脇悌二郎
木綿再生 (ものと人間の文化史) 福井貞子
木綿伝承―手紡ぎ手織り入門 佐貫 尹、佐貫 美奈子
続・木綿伝承  佐貫 尹
シルクロードと綿―糸と織物の技術史 奥村正二
綿繰具の調査研究 角山幸洋
考古学からみた古代日本の紡織 東村純子
もめんのおいたち―綿畑から家庭へ (1976年) 日本綿業振興会
棉・麻栽培法 (1951年) (新農業全書〈第8冊〉) 久保健一
やまずめぐる―30年の農的生活を通して 町田武士
きものという農業―大地からきものを作る人たち 中谷比佐子
木綿の本 (1982年) 読売新聞社
無農薬自然流 野菜づくり 他 徳野雅仁氏の著書
野菜の生育―本物の姿を知る 他 藤井平司氏の著書
自然の実りがわかる本 新田穂高、中村 顕治、城ノ内 まつ子


農林水産省のページ



ありがとうございました


☆ 撮影協力した雑誌 ☆

週末田舎暮らしの便利帳
大変バラエティにとんだ内容、実際にできなくても、読んでみるだけでも楽しいです。
このボリュームでこのお値段はお得だと思います!






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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <自己紹介・参考文献> | Comments(0)
綿を育てて 紡いでいます 
                  
今ここにあるもので工夫して、 
今の私に出来る範囲で無理なくモノづくりを…
行き届かない点もあるかと思いますが、
それも含め気に入っていただけたら幸いです 



不耕起草生・無農薬・無施肥、土壌や地下水など環境への影響の少ない方法で棉を栽培しています.石油系マルチも使用していません.
<使用綿>
・ 埼玉南部で自然栽培している和棉、洋棉
・ 茨城西部で自然栽培している和棉、洋棉

<道具>
畑作業から布にするまで、ほぼすべて手作業です。綿繰り器でタネをとり、ハンドカーダーで綿を整え、糸紡ぎはインドの折り畳み式糸車チャルカと、足踏み式紡ぎ車を使用.時々、棒と紙等でも簡単に手作りできるスピンドル.織り機はオモチャのよ うな卓上リジット機と昔ながらの地機.どちらも一般的な高機より時間と手間はかかりますが、たてよこ共手紡ぎ糸での織りに向いていると思い、使用しています.


<私の手紡ぎ糸>
・ 太さが均一ではありません.
・ 軽くてやわらかい肌触りですが、もろく、ちぎれやすい面もあります.
・ 棉の木の葉・ガクや種の残骸などが混入していることがあります.
・ 日照などの影響で、緑綿は徐々に褪せていきます.重曹水などアルカリ液で多少戻ります.どうぞ色の変化をお楽しみ下さい。
・ 脱脂・漂白等はしていません.綿のもつ油分のために汗を吸いにくいと感じられるかもしれませんが、ウールのようなふんわり感を楽しんでいただけると思います.

着用・洗濯を繰り返すうちに、油分は徐々に落ち、より柔らかくなっていきますし、糸の集まりが布へと変化し、より肌になじんでいきます.


<お手入れ>
着用後などシワが気になる時は、広げて、空気を含ませるようにはたくか、干す、日に当てる等しておくと、お布団と同じように少しふんわり感が戻ります.

洗濯は汚れたと感じた時のみ、ぬるま湯による手洗いで十分です.入浴の際などに一緒にどうぞ.擦らず、揉み出すようにすると糸の磨耗を防ぐことができます.ネットに入れて洗濯機でも大丈夫です。着用の際も洗濯の際も、突起物などにはご注意下さい.

<修繕など>
織り目編み目の崩れ、穴あき等、小さなものなら直せるかもしれませんので、ご相談下さい.不要になりましたら、雑巾でもなんでも、ボロボロになって土に還るようになるまで、使い切っていただけたら嬉しいです.




 

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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <自己紹介・参考文献> | Comments(0)
Growing & Spinning Cotton

I will see what I can do with things in here,
And manufacture without strain
There may be some points that are not perfect.
If you like mine including those points,
I am happy.



I grow and spin White and Brown Asian Cotton, Brown and Green Upland Cotton.

My cottons are grown in a natural environment as much as possible. No pesticides, no manure, no cultivate, no remove grasses, only cutting higher grasses. I think it’s a sustainable way.

My spinning tool is a cahrkha, a spinning wheel and spindles that is very simple as you make from a stick and a cardboard.

Hand spun cotton thread is righter and softer than thread spun by machine, but torn off easier. There are thin parts and thick parts.

Green cotton’ color fades gradually by sunlight and something, like Tatami. If you soak in alkali liquid, green color turn dark. If you soak in acidic liquid, green color fades away and turn cream color. (The turning happens only a few times…after that, enjoy the natural fading).

I just only boiled my spun thread and yarn, no degreasing, no breaching, so cannot remove the oil of cotton completely.

While repeating wearing and washing, the oil falls and the cloth adapts itself to skin gradually.

Washing gently by hand with warm water is the best, by washing machine with putting it in a washing net is the better. Don’t scrub. Take care about the sharp thing.

If you notice some things that need to be fixed or something, please feel free to contact me.

And if you use my product in any way until it returns to the soil, I’m really happy.

Thank you very much for reading.
Sorry if my English is mistaken…




All Rights Reserved
Do not use all my works without my permission




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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <自己紹介・参考文献> | Comments(0)
糸をご購入いただいた方にお渡ししていたチラシです。



::: 軽くて柔らか、通気性吸水性に優れた手紡ぎの糸で、
ぜひ直に肌に触れるものを作って、その感触をお楽しみ下さい :::


市販の機械による紡績糸に比べ、軽くて柔らかい反面、強く引っ張ると切れることがあります。引っ張る際は撚りの方向に、更に撚りをかけるようにねじりながら引っ張るとちぎれにくくなります。撚りを戻しながら引っ張ってちぎると、鋏で切った場合より、糸端を織地編地に上手に隠せます。

取り残しの枯葉などがあり、気になる場合はピンセットや毛抜きなどでそっと取り除いて下さい。洗濯等の際に自然に落ちていきますが、お持ちいただければできる限り対処させていただきます。

糸 が足りなくなった場合、またご希望の撚り加減・色・太さなど、こちらに綿の在庫があれば、あらたに紡がせていただきます。ご希望に沿うよう努力はいたしま すが、自然のもの、また手仕事ですので多少の違いはご容赦ください。追加の注文の際はラベルをお持ち頂けると助かります。

その他、ご質問、ご意見、リクエスト等ございましたら、お気軽にご連絡下さい。また、お作りになった作品のお話などもお待ちしております。  


2015年2月



 


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# by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <自己紹介・参考文献> | Comments(0)