ー 綿を育てて 紡いでいます ー 不耕起・草生、無農薬・無施肥で栽培、紡いだ糸で編んだり織ったり、織り布で服を作ったり…の記録です


by wataitoya

カテゴリ:<洋綿 緑>( 3 )

緑綿ばらえてぃ」の記事では、さまざまな実の色をご紹介しましたが、こちらは、その色の変化についての記事です。日照か酸化か経年のためかは不明ですが、ただこういう現象があるということと、人の手で(酸とアルカリで)色を変化させることについてご紹介します。
c0228804_20412366.jpg 
左は2017年収穫の緑綿の実です。右は2009~2010年頃に収穫した実。井の頭公園に出店したり、他の野外イベントの際にもディスプレイしていました。もしろん元々は緑の繊維の実でした。

緑綿の色が褪せることについて説明するときに、畳や竹のような変化です、とお話ししています。茶色になってしまう、と話される方もいらっしゃいますが、茶綿と紛らわしいですし、やはり私の目には茶とは違うように映ります。

これは余談でもありますが、色なんて元々個人個人の見方の違いもあって、それこそ「緑」といっても皆が同じ「緑」を思い浮かべるわけではありませんよね。私としてはできるだけ一般的と思われる感覚で言葉を使っていくようしたいと思いますが、それでも緑綿をいまさら黄緑綿とかカーキ綿とかいうのもどうかと思いますし、これまでの慣習も考慮しつつ、私の独断と偏見も混じっていることはご理解のうえお読みくだされば幸いです。
c0228804_12321978.jpg
上の二枚の巻物は2010年収穫の緑綿で2011年に製作したもの。当時撮影した画像です。右は出来がよくなくて畑用にしたマフラー。左は出店中よく着けていた格子柄。当時、色褪せが気になりにくいように考えて、白や茶を入れたり、緑自体にも白や茶を混ぜた糸を紡いで入れたんですね。
c0228804_20455820.jpg
左が現在の二枚。右がアルカリ処理した後。重曹ではなく、よりアルカリ度の高い炭酸塩を使用しました。いつも大雑把なのですが、今回もバケツに大さじ1~2程度(汗) 二枚とも何度も洗濯しているし、アルカリ処理も数回しているし、年数も経っているので、もうあまり変化しないと予想しつつやってみました。左の格子はほとんど変化がわかりません。右は多少緑の色が濃くなったでしょうか…?

c0228804_10591624.jpgこちらはどちらも2017年収穫の緑綿で、綿繰り時に、実の内側の緑の濃い部分と外側の緑の薄いクリーム色部分をそれぞれ集めました。もちろん、完全にきっちり分けられるわけもないので、やはり私の独断と偏見で、適当に。
c0228804_11171005.jpgそれぞれの綿をカードをかけずに糸に紡ぎました。

カードをかけると繊維が均されて色の濃淡がわかりにくくなります。今回は自然なままの変化をみるために、と思ってカードなしで太めに。

綿のままやってみようかとも思ったのですが、やっぱり扱いが面倒そうなので(汗)。

c0228804_11044772.jpg撚り止め後、綛にした状態。薄い色のほうはこの後の実験のため二分割。

撚り止めは水からゆでて約10~15分。お湯でゆでるだけでも色が鮮やかになる、という話も聞きますが、いかがでしょう?

個人的にはそれほど大きな変化はわかりません。でも飛び出していた繊維などが落ち着いてきて、光の反射が抑えられるなどのために、色が鮮やかに見えるということはあるかもと思いました。カードをかけていたらまた違うかも?
c0228804_11172966.jpg
この後、薄い色の糸をアルカリ処理する予定でしたが、間違えて酸処理してしまいました(汗)。それが左。間違えたのは洗髪に使用しているクエン酸です。気のせいか、濃いクリーム色に変化?濡れたからそう見えただけ?(汗)。でまあ、慌てて濯いで、炭酸塩小さじ1弱の溶液へ浸したのが右です。今度はちゃんと緑に変化。

c0228804_14330539.jpg上から元々緑の繊維、クリーム色の繊維のアルカリ処理後、クリーム色の繊維。

個人的にはアルカリ処理をする前とした後では、緑の色のトーンがなんとなく違う気がするので、「色を戻す」という表現は少し違うのかもしれません。
c0228804_21495319.jpgこちらの画像の糸は5年ほど前、収穫後に紡いでそれぞれ処理したもの。収穫当時からグレーがかった緑の綿だったので、若干普通の緑綿とは違いますが、参考に。

左から順に自然放置・重曹水処理・クエン酸処理・屋外放置一ヶ月。

この糸たちはスピニングパーティーなどで展示する以外は仕舞いこんでいます。そのせいかわかりませんが、今もこの処理をした約5年前とほぼ変わらぬ色をしています。





 


[PR]
by wataitoya | 2018-01-10 14:37 | <洋綿 緑> | Comments(0)
(2018.1.7更新)

緑綿を栽培して約10年。ウチの緑綿だけなのかどうか判りませんが、いろんな緑のバージョンの実ができます。その一部をご紹介。

ちなみにタネはいつもスタンダードな緑の濃い色の実のタネを選抜して播いています。後述の変った色のタネを播いても、必ずしも同じ色の実にはなりませんでした(現在も実験中)。

注)繊維まで判るように一部画像サイズが大きくなっています。クリックで拡大します。
c0228804_22230040.jpg
まずは一番スタンダードと思われる緑。二つ並べているのは、実の裏表。緑綿は、開いた実の外側と内側で色の濃さが違って見えることが多いです。

右から左に向かって若干緑の色が薄くなっていくように並べました。内側のタネの周囲は緑。外側は緑とは言いがたいクリーム色に見えますね。密度や光による錯覚も、全くないとはいえませんが、やはり外側の繊維の色自体が薄くて、緑とはい言えないクリーム色なことの方が多いです。緑綿とはそういうものということだと思います。

でも外側と内側で色の差がほとんど無い実も時々見られます。実が開きかけてすぐに収穫して、光のあたらない風通しのよい場所に保存して徐々に開かせるとできることがあります。
c0228804_21303029.jpg
上の画像の実は、私の肉眼だと内も外も色の差がそれほどないように見えます。外側は若干内側より薄いですが、クリーム色というよりは緑といえるかと。でも画像だとやっぱりわかりにくいですね(汗)。
c0228804_22353666.jpg
上の実を解して広げたものが下の画像。色が変わって見えるでしょうか。ビニールにぎゅっと詰めると色がハッキリしてきます。糸に紡いでもそう。密度のせいの錯覚と光の反射のせいかと思います。また、綿繰り機を通しても、繊維が集まって色が濃く見える部分とがあると思います。
c0228804_22420571.jpg
これも同じく上を解したのが下。褪せたクリーム色ではなくハッキリした白が混じるのは、こんなふうに未熟な部分が多いです。ちなみに実物(といっても私の肉眼の印象)に近づける程度に全ての画像は色補正をしています。

c0228804_22504312.jpg
青みがかった色の緑綿。でも全体が、ではなくて、一部、中心が変色していることが多いです。初めて出現したのを見たときは腐ったのかカビたのかと思ったけど、匂いはそんな感じではなく、繊維も割りとしっかりしている実もありました。ただ色の濃い周辺は未熟な部分も。外側は色が薄い、または白に近いことが多いです。

c0228804_22545509.jpg
灰色がかった色の緑綿。右の実は未熟な感じで、繊維が非常に柔らかいし、貧弱。でもこの緑は濃くて艶のある繊維です。外側が白く見えますが、艶があるせいで光の反射が強いため、より白く見えるのかもしれません。

c0228804_23020259.jpg
標準としている緑綿と、青みがかったもの、灰色がかったものの比較画像。

c0228804_23013184.jpg
こちらは中央だけくっきり色が濃い実や、左下のように焦げ茶色に見える実も。こういう実は中央以外の周辺や外側は色が薄いことが多いです。まるで中央に色素が集まってしまったような感じ。それとも繊維の先まで色が届かなかったのかな?緑の色はどんなふうに決まって、どんなふうに繊維に行き渡るのでしょうね。



一部画像で内側と外側の並びが異なってしまいました(汗)。見にくくて長くて画像の重い記事をご覧いただいてありがとうございます。もし緑綿を栽培されている方がいらしたら、どんな色の緑綿が多く生るか、教えてくださると嬉しいです。







 

[PR]
by wataitoya | 2018-01-05 23:21 | <洋綿 緑> | Comments(0)
2008年にオーガニックコットンを扱う通販会社が配布していたタネをいただきました。立派な木に生った緑の濃い繊維のついた綿から採った種を播き続けています。​

​(以下は私の栽培している綿についてのデータです。同品種でも栽培地・方法・年によって質の違いがあると思います)
c0228804_20311154.jpg 
実一つは4~5室に分かれていて、一室に一房、一房に6~8つのタネが含まれています。

洋綿の茶と比べると小さく見えますが、繊維のコシが弱いためもあるかもしれません。繊維の長さは、長いところで約25mmほど。

つやがあり、柔らかな繊維です。コシは弱めで、つぶれやすいと思います。c0228804_21051447.jpg 
和綿より若干大きめの双葉。でもこれも単なる個体差かもしれません。

画像の双葉は葉も茎も少し赤みがかっていますが、赤みの無い、全体的に緑の双葉もあります。

本葉1枚目は切れ込みがない楕円形で、その後の数枚は、切れ込みのはっきりしない葉がでてきます。
c0228804_20521751.jpg 

 
和綿の葉より少し切れこみが浅いかな?でも洋綿の茶よりは深いかな?といった感じのカエデ状の葉。

和綿や他の洋綿と比べて少し深めの緑色で、葉も茎も少し赤みがかっています。でも双葉から緑だった木は緑の茎で緑の葉。どちらも秋口には下葉から徐々に紅葉してきます。

綿の木で染色もなされているようですが、赤みがかった緑綿の木なら、より濃い色がでるかもしれませんね。
c0228804_21143136.jpg
赤みがかった木に咲く花はピンクというか赤紫色。画像のように赤と白の面積は様々です。どちらも花の中心・花びらの付け根は白。花粉の色は白から黄へ変化するよう。やはり一日花で、夕方には濃い赤紫色になってしぼみます。
c0228804_21150302.jpg
一方で緑の木に咲く花は洋綿の茶と同じ薄いクリーム色。どちらも形状はほぼ同じで花びらは5枚。ガクに見えるものは3枚、実は4室又は5室。5室の実はあまりならず、立派に育った木の初期に出現する傾向があります。
c0228804_21224655.jpg
和綿の実より丸みがあり、ツルツルしています。赤みがかった木の緑綿は、実の殻も赤みがかってきます。

外側より内側の方がより緑が濃く見え、房の先端より付け根のほうが濃く見えます。元々そのように成るのか、空気や日光にさらされた反応の結果なのか、繊維の密度の差で錯覚するだけなのか、正確なところはわかりません。
c0228804_21303029.jpg
一部画像は繊維までよく見えるようにサイズを大きくしています。クリックで拡大します。




 





 

[PR]
by wataitoya | 2017-10-01 00:00 | <洋綿 緑> | Comments(0)